シンポジウム「田村明からのメッセージ」ご案内

 田村明が天に召されて6年。その間、東日本大震災による東北地方の壊滅状況、原発の崩壊を経験し、改めて自然の大きさ、人為の限界を知ることになりました。法政大学教授時代には「大地震は必ず来る」と都市問題として語り、世紀の変わる1999年には21世紀ではなく、22世紀を語り、未来に目を向け、調べること、書くことの好きな人でした。

 

 生前、田村明が雑誌などに掲載していた文章をまとめたいと聞いていた夫人の田村眞生子は、横浜市立大学の鈴木伸治教授に編集を依頼し、4月に『今、田村明を読む』が出版されることになりました。

 

横浜中心地区計画(『横浜市将来計画に関する基礎調査報告書』1964年 より)
横浜中心地区計画(『横浜市将来計画に関する基礎調査報告書』1964年 より)

 

 一方、NPO法人田村明記念・まちづくり研究会も一周年を迎えます。 この間、「みなとみらい21開発の経緯」をまとめ、田村明を客観的に研究する第一歩を踏み出しました。

 

 そこで下記の要領でシンポジウム「田村明からのメッセージ」を開催いたしたくご案内いたします。

主 催:NPO法人田村明記念・まちづくり研究会+田村眞生子

共 催:現代まちづくり塾 横浜まちづくり塾 NPO法人まちづくり協会

日 時:2016年4月3日(日)  13:30~17:00 

場 所:神奈川県民ホール 6階 大会議室(横浜市中区山下町3−1) 

※終了後17時より、英一番館においてNPO法人の1周年を記念した簡単なパーティを開催します。  

参加費:無料

※NPO法人賛同者は、2016年度賛助会費2,000円をいただきます。(新規加入をお願いします)

定員:100名

申込:このページの一番下にある参加申し込みフォームよりお申込みください。

 

「次 第」

13:00  受付

13:30  趣旨挨拶  田村千尋理事長

13:35  「田村明の遺したもの-出版の経緯と概要」

鈴木伸治横浜市立大学教授

13:55  研究発表 「みなとみらい21開発の経緯」

田口俊夫(NPO副理事長)

15:00  講演「横浜の都市計画を、日本で唯一、世界標準の高みに引き上げた人、

田村明」

蓑原敬(都市プランナー)

15:45  「田村明からのメッセージ」

     蓑原敬 廣瀬良一 田村千尋 モデレーター:鈴木伸治 

17:00  あいさつ  田村眞生子

 

シンポジウムについてのご質問はこちらからお願いいたします。

蓑原 敬(みのはら けい)日本を代表する都市プランナー

東京大学教養学部アメリカ科卒業、日本大学理工学部建築学科卒業。建設省入省後に、ペンシルベニア大学大学院に留学し都市計画を専攻。茨城県都市計画課長、建設省住宅局住宅建設課長を歴任。1985年に退官し、民間の都市プランナーとして活動する。2003年、長年の功績により日本都市計画学会石川賞を受賞。

 

後身の育成にも情熱を傾け、最近の著書で若手都市計画研究者たちと共に『白熱講義・これからの日本に都市計画は必要ですか』(学芸出版社) を出版し、少子高齢化の縮減社会において都市計画が如何なる役割を再び果たせるかを鋭く議論している。また、田村明との親交が厚く、国内外の都市事情に通じ都市計画のあり方について問いかけを続けている。

鈴木 伸治(すずき のぶはる)田村明と横浜の都市づくり研究の第一人者

横浜市立大学国際総合科学部まちづくりコース教授

工学博士(東京大学)、都市デザインの専門家である東京大学北沢猛教授に師事する。NPO法人田村明記念・まちづくり研究会の顧問に就任。

廣瀬 良一(ひろせ りょういち)元横浜市助役

田村明が局長を務めた横浜市企画調整局でコントロール部門の責任者となる。その後、みなとみらい21事業の推進調整役となる。多くの役職を歴任し複数の市長に仕えたが、田村明イズムを最もよく知り体現した人物。

田口 俊夫(たぐち としお)まちづくり研究家

横浜市企画調整局で都市デザイン担当を努めた。都市づくりとCATVについての研究で、早稲田大学より工学博士号を授与される。本NPO法人の設立メンバーで副理事長を務める。在野の研究者。

田村明著作集(鈴木伸治編『今、田村明を読む』春風社)について

 

 残された膨大な著作から田村明の都市プランナーとしての歩みを歴史的に俯瞰し、跡付ける論文を選んでいる。今回の出版の意図は、都市プランナーとして活動した田村明を時代の中に織り込み、歴史的に位置付けんとして構想されたものです。なお、実践活動の底にあるエートスともいうべき無教会派のキリスト者の信仰についても執筆を準備中です。

 

序(鈴木伸治教授、書き下ろし)

Ⅰ 都市計画のあり方をめぐって(初出論文名「地域計画機関のあり方について」)

Ⅱ 自治体プランナー論(「自治的地域空間の構造化」)

Ⅲ 横浜における実践(1)(「郊外宅地開発の基本方向」)

Ⅳ 横浜における実践(2)(「自治体と都市計画」)

Ⅴ 横浜における実践(3)(「アーバンデザインと自治体」)

Ⅵ 市民とまちづくり(1)(「都市は市民のためにある」)

Ⅶ 市民とまちづくり(2)(「計画行政における市民参加」)

Ⅷ 都市経営論へ(「都市行政から都市経営へ」)

あとがき(鈴木伸治教授、書き下ろし)

Ⅰ,Ⅱ,Ⅲなど各章の冒頭に鈴木教授の「解題」が付く

 

★参加を希望される方は下記フォームからお申込みください

4/3(日) シンポジウム「田村明からのメッセージ」参加申し込みフォーム

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