横浜市若手職員の自主勉強会「なぎさの会」を取材しました

いい名前だと思いました、海に関係した横浜らしい名前だと……でも、実際は人の名前でした。山田渚さんが主催する横浜市役所の若手職員たちの自主勉強会です。市役所が支援する勉強会もありえるのですが、お金には「クチ」もついてまわるものなので遠慮しているようです。

今回、NPO法人田村明記念・まちづくり研究会として取材した目的は、それほど崇高な目的があったわけではありません。老人主体の当NPO法人として、いまの若者たちがどう勉強しているのかを知りたい、と思ったからです。

訳の分からない老人に対して、爽やかにかつ親切に対応していただき、感激しました。山田さんが市役所に入ったのが9年前です。大学の都市計画専攻(都市デザイン研究室)を修了した直後に最初に配属されたのが審査部署でした。都市の基盤整備の仕事にやりがいを感じつつも、受け身の業務が少々辛い職場だったのかしれません。仲間を募り、「目の前の業務に縛られずに、理想的な都市の姿はどういうものか」皆で勉強をしていこう、と決断しました。月1回会合をもつのが目標ですが、忙しいとそれもできません。先進事例をみに見学会をしたり、講演会をお願いしたり、他都市の職員の人たちと交流したり、また自分の興味と関心のあることを発表して議論したり、と試行錯誤しながらやっています。2012年に始めて、6年目です。当初は年に19回もやっています。

メンバーは正会員が20名ほど、他にメーリングリスト会員がいます。どちらかと言うと、メインは市役所の建築職の人たちですが、事務職の人もいます。山田さん自身は横浜生まれで横浜の学校で学び、東京の大学と大学院でまちづくりや都市デザインを学び、特に実際に街に入りながら、住民とともにイベントを企画するなどのソフト系のまちづくりを実践形式で学びました。それを現場で活かしたい、そう思っています。現在は、都市デザイン室に在籍し、かつての恩師と同じ職場にいます。夢を失わずに、仕事を楽しみたい……そう思っています。田村明さんには「田村塾などで二度ほどお会いしたことがあり、お話しをさせていただいたことがありますが、叱咤激励いただいたことが強く心に残っています。」とのことです。山田さんたち、是非楽しみながら頑張ってください、老人たちからの応援です。

 

(文責:田口俊夫)