最小単位としての暖かい家庭、母親力“Power of motherhood as a minimum resource unit of warm hearth” by Chihiro Tamura

Report of the open seminar by NPO Akira Tamura

“Power of motherhood as a minimum resource unit of warm hearth”

By Chihiro Tamura

Tuesday, 27th of November , 2018

This time Mr. Chihiro Tamura, younger brother of Akira Tamura, addressed our open seminar entitled as shown above. Akira Tamura prepared this theme for his study group in Tokyo which learnt Machizukuri, town making, from Tamura’s chairmanship. However, he died before he delivered his speech regarding this theme. Chihiro tried to understand what Akira thought and wanted to tell by this theme. Akira defined this power of motherhood as a minimum resource unit of warm hearth, which could eventually create “good citizen” for the society and local government. Our NPO has a strong concern what Akira Tamura’s “citizen” means and whether it has changed since his term in Yokohama city government or not.

 

公開研究会報告

田村千尋『最小単位としての暖かい家庭、母親力』

2018年11月27日(火)午後6時~8時15分

市民活動支援センター4階セミナールーム2号

参加:7名

 

当該テーマは、田村明が東京の現代まちづくり塾での講義用に準備した百以上のテーマの一つです。通常のまちづくりのテーマと少々異なり、どうアプローとしてよいか戸惑うものです。今回、実弟の千尋さんが、兄明さんを想い、かつご家族全員を懐かしみ、その解析に挑戦しました。詳細はご本人のメモをPDFで用意してありますので、それをご覧下さい。

なお、当日は参加者からいろいろな興味深い意見が出されました。

  • 時代がかつての三世代同居から核家族に移行したなかで、最小単位しかない世の中で「暖かい」とはどう解釈すればよいか、おおいに悩む。
  • 母親忠子がなくなった時に、明兄が「これで天涯孤独になった」と妻の前で語ったが、それだけ母親との人生が大事であった、ということかもしれない。
  • 忠子は強い母親であったので、だからより暖かくなって欲しかった、のだろうか。
  • 明兄は体が若いときに弱かったので、一身に母親の愛を受けていた。
  • 千尋さんにしてみると、母親をとられたような感覚となったようだが、お手伝いのシンちゃんがいて、心配してくれる人として存在した。それが「逃げ道」だったのでないか。
  • 戸建て住宅と比べて、集合住宅はドア一つなので、親の権限が強くでるようだ。
  • 明さんは、母親力が分別ある「市民」を育てる、としているが、田村家は強い母親力が兄弟家族をつないでいたが、それがなくなるとバラバラになりかけた。
  • 明さんがいう母親力とは教育論でなく、社会システムを支えるものとして言っているのでしょうね。個人に一番近いのが母親、そして兄弟、外にでて向こう三軒両隣、地区、自治体という順番ですね。
  • 当NPOとしては、田村明がいう「市民」とは何かを重要なテーマとすべきと考えたい。その「市民」がどうつくられていくのか、を探求したい。
田村千尋『最小単位としての暖かい家庭、母親力』.pdf
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田村千尋、文献にみる「市民」の使われ方.pdf
PDFファイル 249.8 KB