越谷からの報告 A report from Koshigaya

当NPO会員の若色欣爾さんより、かつて越谷市で田村明さんが講演した記録をお送りいただきました。越谷市にも了解をとっていただき、今回公開することができました。以下は、その紹介文です。In 1998 Akira Tamura addressed the forum held in Koshigaya, Saitama Pefecture, ommemorating its 40th anniversary of city status. Mr. Wakairo, our NPO member, has made its document open by obtaining an approval from the city administration of Koshigaya, thank you.

 

越谷市制40周年記念まちづくりフォーラムにおける

田村明先生の基調講演について

 

越谷市住まい・まちづくり協議会

会長 若 色 欣 爾  

       

本市は今年で市制六十周年を迎えました。 20年前に実施されたこのフォーラムは本市が21世紀に向けレイクタウン事業を始め、さまざまな都市整備事業が進められており、市民も街づくりに関心のあった時期でした。

 

この時期に田村明先生を迎えて「あすに向けたまちづくり」と題した基調講演を頂いたことは正しく時を得たものでした。その後策定された第三次総合振興計画は市内を13地区に分け各地区ごとに街づくり計画が策定されるなど、画期的なものでした。

 

しかし、本市は東京のベッドタウンとして急速に発展してきたので約九割が新住民であり、埼玉都民であるのでその多くは地元の街づくりには無関心になっています。そのため、策定された計画は形だけで中身がないものになっており、その後の第四次総合振興計画もこれを踏襲するものになってしまっています。

 

当団体ではこれを是正するため、まちづくりを行政に押し付ける受益者市民ではなく、我がまち意識をもって、地域課題を自ら解決する経営的市民を目指す活動を行っています。

 

本市は都市整備事業が一段落し、新たなまちづくりビジョンが求められている時期に来ています。折しも来年度に策定される第五次総合振興計画では田村明先生が提唱する真の市民政府の自治体として、先生がこの講演で言われた我が町の歴史風土を再検証し、生活者の視点から住むに値する、越谷らしい長期ビジョンを作る必要があります。 その意味でもこの基調講演はもう一度読み返す価値があり、20年前のものですが決して褪せることのない越谷市にとって貴重な指針と考えています。

越谷市制40周年記念まちづくりフォーラム報告書.pdf
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