渡部俊一先生を偲ぶ会

国際都市計画史学会IPHSからお知らせを頂戴して、渡部俊一先生(1938-2024、元IPHS理事、理科大学名誉教授)を偲ぶ会に参加させていただいた。5月11日(日)午後2時より東京大学本郷キャンパスで開催された。渡辺先生は比較都市計画史を専門とされ、欧米都市計画制度と日本の都市計画の在り方を深く研究されてきた。筆者は2018年横浜で開催されたIPHS大会で先生に再びお会いし、それ以降も当NPO活動の国際展開についてご助言を頂戴してきた。深く感謝したい。私事だが、1977年英国でアーバンデザインを学んで帰国し日本の大学院で修士論文を、日英の自治体によるデザインコントロールについて書くことで、まだ東大都市工学科で助手をしておられた渡辺先生から助言を頂戴したことを思い出す。右も左も分からない大学院生の身分で、よくも渡部先生に会いに行ったものだ、と我ながら感心してしまう。その当時もそうであったが、2018年にお会いした渡辺先生の温かな姿勢は昔と何ら変わっていなかった。偲ぶ会で理科大渡部研究室関係者が語った先生の逸話からも、若手育成に熱心であった先生の人柄がよく分かる。我々NPO田村明研究会は、都市計画史研究の世界的潮流に係われていないが、渡部先生とのわずかな交流を糧に少しでも前進できたら、と願っている。(文責:田口俊夫)